山小屋を上手く利用しよう!2004.10.10


学生のころは山小屋=軟弱者の利用する避難所、誘惑の多いところ、窮屈で狭くてメシもまずいところだとずっと思っていました。社会人になった当初もあまりその認識は変わらず、ほかの登山者がビールを飲んでいてもラーメンを食べていてもひたすら我慢して、ザックの中にある食料ですべてをまかなうのが本物の登山者だと信じ込んでいました。しかし、単独縦走をしたとき、あまりにも空腹になり、「なんで社会人にもなって金も稼いでいるのにひもじい思いをせんとあかんのや!」とぶちぎれてしまい、(いや、気づいただけ)、双六小屋でラーメンを食べて以来この呪縛から開放されることが出来ました。思うにこの呪縛は学生時代の貧乏から来ていたと思う。といってもちょっとだけプライドは残っているので、昼ご飯をすこしやっかいになるだけと当面は決めている・・・
1.山小屋利用のススメ
テントを背負った縦走形式の場合たいていの場合は昼飯は50分歩いて10分休む間に取る行動食である。大学の方式がこのスタイルであったため、このくせがついてしまったが理想的な形だと思っています。

ただ、行動食といっても実際はレーションと称するお菓子である。お菓子?なのである(^^)! 米軍放出のレーションを食べてるわけではない。(一度は試してみたいが、試食レポートを見る限りあまり食べたくない・・・)普段食べないからお菓子はおいしいのであり、毎日義務のように食べているとさすがに飽きてくる。そんな時は是非、山小屋で昼飯を食べてみましょう。ただし、行程の途中で食べるのは止めよう。満腹になってしまいうごけなくなくなる。疲れているときは15時くらいに小屋で牛丼を食べても夕方にはきちんと夕食が胃のなかに納まってしまうのだからとっても不思議ですね。

2.昼メシのおいしい山小屋の見分け方

山小屋によって宿泊客以外向けの食事のメニューを用意しているところと、まるっきりやる気のない小屋の二種類があるので注意が必要です。この見分け方は簡単です。売店に入りメニューをみてください。売店でカップラーメンが幅を利かせている場合と、メニューで温かいものが山菜うどんくらしいしかないところはやめておきましょう。こんなところで出てくる飯は手抜き系が多いです。ついでに泊まってもまずい飯しか出てこないと思います。山小屋の売店で何度か、カップラーメンを購入して食べてみましたが、カップラーメンには「山で食べるものはなんでもおいしい!」という法則は当てはまらないと思います。どこで食べてもカップラーメンの味はカップラーメンでしかありませんでした。15時を過ぎると小屋は夕食の準備がはじまりますので、売店を閉めることが多くなります。下界のレストランではないので、そのあたりの事情は察してあげましょう。ちなみに双六小屋でラーメンを注文したときは待ち時間も含めて30分かかりました(笑)

3.何を食べようか?

食堂にあるメニューはラーメンやうどんなどの麺類と、牛丼やカレーなどのごはんものの2系統です。昼に食堂を利用している人を見ると大半の人はラーメンを食べています。汗で塩分を体が欲してるということもあるのでしょう。また雨の日もラーメンも需要は高いですね。双六岳で食べたしょうゆラーメンは普通のラーメンでしたが、忘れることが出来ないくらいおいしいラーメンでした。私はお酒はあまり飲まないのでビールは買わない方ですが山小屋を発見したら必ず購入して飲むという方も多いようですね。山小屋が無ければ自分で担ぐしかありませんが、冷えてないビールはあんまりおいしくない・・・・。

山小屋で出てくるカレーや牛丼はたいていがレトルト物である。牛丼はメシが冷えていたこともあったがそれでもおいしかった。ここまで書いてしまうとおまえの舌は一体どうなってるんだと疑われそうですが、(汗)おいしかったんです。いやまじで。

ちなみにラーメン、牛丼は800円から1000円が山小屋での平均のようです。

4.事前に調べよう!
最近はデジタルカメラも普及し、また携帯カメラも普及したので、日常生活でカメラを使うことの抵抗感も減りつつある。私は以前外でも一眼レフでメシの写真を撮影していました。特に下山後のメシを撮影するとみんながふりむくんですよね。なんだこいつはー!って。あの冷たい視線は少々つらかったのですが、そのおかげで今日の私があります。今はたくさんの人が自分のヤマメシを撮影してくれる(笑)ので大変便利な時代になりました。私は勝手に先駆者だと自負しております(笑)

というわけで、最近は山行レポートをWEBに載せている人も多く、小屋のメシ画像を載せている人も多いです。うまいもんたべるぞー!という方はぜひチェックしてみてください。自分の縦走計画に点在する小屋はきちんとチェックしておきましょう。まずは水場の情報が第一です。例えば北穂高の小屋は水は天水に頼っているため、雨が少ない時は水をわけてもらうことは出来ません。槍ヶ岳の小屋でも登山者一人に分けられる水の量は制限されます。そんな時のためにも、水の使い方で書いたようにテントサイトで最悪水が確保できなくても残った分量で調理できるメニューを考えておきましょう。


5.山小屋をうまく利用している達人
私が独断と偏見で勝手に選ぶとすると、山小屋を上手に利用しているなと思うのはウメさんです。北アルプスの縦走でも山小屋をうまく利用しておられます。槍の小屋は朝にモーニングが食べられるんですね。こんなの食べたら二度とテントでらーめんが食えそうにない(怖い〜)

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