野菜の使い方 new!2004.10.10

山で使う野菜の選び方

どうしても保存食が中心になりがちの山の食事。フリーズドライ の表紙のおいしそうな絵にだまされて袋を開けてお湯を注いで出来た完成品を見て松田優作ばりに「なんじゃこりゃー!」と叫んだ人は少なくないはず。そんな理想と現実を知る山屋にとって長期縦走の夕食時にだれかのザックから野菜が出てくるだけで「おお〜!」とテントの中は大感動。ポイント稼ぎにも体にもいい山行に適した野菜を独断と偏見でピックアップします。

基本的には以下の4つの基準で考えてみます。

■腐りにくい
■調理の手間が要らない
■かさばらない
■いろんな料理に利用できる


冬は体力さえあればどんな野菜でも持っていくことは可能ですが、マイナス20度で生野菜サラダを食べたい!という人はあまりいないのではないかと思いますので、今回は夏場を想定して書いています。
山で使える野菜
葉っぱ類の野菜は腐敗との勝負である。

キャベツ

ややかさばるが、新聞紙に包んでいけば意外と長持ちする。マヨネーズのチューブを持参し山で千切りにしたものと合えて食べてもおいしい。シチューやカレーに葉をちぎって入れると意外とおいしいのでお試しあれ。クリームシチューに入れると黄色いシチューに青い野菜が映えてなかなか食欲も増進する。冬のメニューになるが、ポトフならまるごとキャベツを鍋に入れてしまおう。

ほうれん草はあく抜き作業が必要のため、却下。レタスは傷みやすい野菜の大王なのでこれも却下。

たまねぎ

たまねぎは腐りにくいので大変重宝する。私は単独行の時も玉ネギは愛用している。カレーやシチューなどの山屋の料理と親和性が高い。料理前にコッヘルでバターと炒めるだけで幸せな気分になれる。サラダとして食べたければきざんだたまねぎを洗ってタオルの上にさらしておけばすこし苦味のある刺激のある野菜に大変身。ザックの中にはぜひいれておきましょう。またいろいろな料理に利用できるのでたまねぎはメニューに必ず加えておきましょう。

ジャガイモ

皮むきにはテクニックがいるが、100円ショップで売っている皮むき器を使えばラクラク。りんごなどもむけるし、軽いのでザックのなかに入れておきましょう。通常は切ってシチューやカレーにいれるが、すこし余裕があるときは、油とカレー粉と塩コショウを持参しましょう。油をすこし大目に敷いてジャガイモを薄く切ってカレー粉をまぶして食べます。これがうまいんです。家でためしにやってみてください。

にんじん

ニンジンも日持ちする野菜のひとつ。赤い色は意外と食欲を増進させる。たまねぎと同様に細く切って使えば野菜サラダに変身。カレーやシチューに入れてもよい。皮はゴミになるが、水場で捨てたり埋めたりせずにきちんと持ち帰ろう。

トマト

通常の市販されているトマトを山に持ち上げて調理するのはなかなか難しい。山で食べるトマト料理でおいしいのはトマトスープだ。この際は缶詰コーナーにあるホールトマトを100円均一セールの時にGETしておこう。すこし重いが、満足感はばっちりである。山でどうしてもトマトを食べたい!という方にはプチトマトがお勧め。これは市販されているパックのケースのまま山に持っていく。すこし皮は硬いけど、口の中でプチとはじけるかんじがなんともたまらない。一度お試しあれ。なお、プチトマトはかつりんさんが愛用されてます。

ネギ

皆さんは乾燥ネギを食べたことがありますか?あれって味はあるんですかね?私はあれは紙と一緒だと思っています。それくらいがっかり度が高いものです。ネギは薬味といわれるだけあってこれまたいろんな料理に合います。私は朝のラーメンによく入れます。輪切りにすると食感が楽しめないので、縦に細長く切ります。そうするだけであら不思議!なんだが具が増えたようなそんな錯覚にとらわれます。白い部分はコンロであぶると甘味が出ます。酒のアテにもなるでしょう。

きゅうり

夏山で意外とおいしい一品。あまり日持ちはしないが、山の沢の水で冷やしたきゅうりに味噌かマヨネーズを塗ってがぶり!周囲の視線をあびながら最高の気分に浸れます。ただし自慢しすぎて袋叩きにあっても責任は持ちません。

■にんにく

これはかなり日持ちします。にんにくチューブが苦手という方はにんにくを持参することをお勧めします。油で炒めると大変いい香りがテントに充満します。隣のテントの人にとっては拷問かもしれません。炒めてもっと痛めつけてしまいましょう(笑)カレーやシチューに入れてもいいし、朝のラーメンに入れてもOKです。血行を促進させるし、食欲増進にも最適です。にんにくにはビタミンB1の吸収を助ける作用があります。ビタミンB1は糖質をエネルギーに変える際に必要なものです。にんにくチューブはやや匂いがきついので生のタイプか、乾燥タイプを使ってもよいでしょう。

■梅干

これは加工食品ですが、ぜひ山への持参をお勧めします。同行者の調子が悪くなった時やちょっと疲労がたまってきた時に食べてください。市販のフィルムケースに入れていけば問題ありません。



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