蛇谷北山 2001/08/11-12

君は名古屋名物台湾ラーメンを知ってるか?(笑)


【日時】2001年8月11,12日
【メンバ】腹ペコ山男

行程
朝ごはん
昼ごはん 夕ごはん
神戸-JR摂津本山駅-保久良神社-風吹岩-雨ヶ峠-本庄橋跡(C1)
自宅
中華そば
ライス
(もっこすにて)
名古屋台湾らーめん
いわしオイルサーディン
煎茶
C1-土桶割峠-蛇谷北山-石の宝殿-船坂峠-太平山-岩倉山-砂山権現-塩尾寺-阪急宝塚南口-阪急岡本 ペンネクリームソース
いわしオイルサーディン
煎茶
フレンドベーカリ5枚
水250ml
-

予備でカロリーメイト(チョコ味)1箱


台湾ラーメン 作り方 評価
お湯を沸騰させ、麺をほぐしたあと、火を止めてスープを入れる。通常のやり方でOK。今回は粗食に耐える為にあえて具は用意しなかった。 名古屋名物「台湾ラーメン」を名古屋訪問時にGET。さっそく試してみたが辛すぎて駄目であった。なによりも汁がごくごく飲めない。辛すぎるのは山じゃ駄目というのを身を持って体験。でもキムチ鍋とかはOKなんだけどなー。この製品の辛さが口に合わなかっただけかもしれない。味仙のは美味かったんだけどなあ。
ペンネ&いわしオイルサーディン 作り方 評価
水を少なめに入れて、沸騰させる。沸騰後、ペンネの素を入れてゆっくりかき混ぜる。ペンネがほどよく膨らんできたら出来上がり。上にイワシのオイルサーディンをトッピングする。 最近は山のお店でもこの製品は売られている。イタリア人気も一役買っているのではないだろうか?味はいつもながらいける。チーズを混ぜても美味しいと思う。水を入れすぎると味が薄くなるので念のため、塩コショウを持っていくといいかもしれない



【山行日記】
8月11日

「最近の天気予報は一昔の天気予報と同じくらい当たらない。」と先月も書いたが、今回も全く同じパターンである。金曜日の晩、帰宅した私は早速天気予報をWebでチェックした。ナウシカは会社がお盆休みのため、今日の晩から両親と雲の平へ行った。今回は私はお留守番である。(涙)悔しいので鈴鹿の山にでも行こうかと考えていた。天気予報を見るとやはり曇りのち雨とのこと。週末は寝て過ごすかな、とりあえず7時頃に起きて考えようと思い、床についた。

翌日朝、7時。カーテンをめくると外はどんよりしてる。あーあ、やっぱり。じゃ寝よ。
11時頃目が覚める。カーテンをめくると「ド快晴」(涙)やられた…。(さらに涙)

こうしてはいられない。この俗世にまみれた垢を落とさねばならん。鈴鹿に行こうと決意しパッキングをする。が、ふと、お盆の帰省で高速は大渋滞では?と気づく。鈴鹿中止。(爆)そんななわけで渋滞のない(笑)六甲山に決定。やはり山に入るのだから山で幕営したい。ここで今回は思いつき山行ながらも2つのミッションを自分に与えようと決意した。ひとつは30リットルザックで幕営出来るかどうか試すこと(軽量化)、二つ目はどれだけ食べずにいけるか、耐えれるか、である。

夏用シュラフ、ウレタンマット、一人用テント、防寒着、合羽(上)、コッヘル、ガス一式、ヘッドランプ(電池)、6徳、トイレットペーパー、地図、本、食料、ペットボトル(500ml)、デジカメ、携帯電話 を30リットルザックに詰め込んだ。パンパンだ。パッキングが終わったのがちょうど1時頃。腹が減ったので「もっこす」に行く。中華そばとライスを食べ一旦自宅へ戻ってから自転車で最寄の駅までザックを背負ってペダルをこぐ。ウレタンマットつけたザックを背負ってる私が珍しいのか、視線をやたら浴びる。
 
JR摂津本山駅 緑いっぱい、せみいっぱい 風吹岩につきました

JRの駅で「駐輪禁止」の看板の目の前に駐輪する。(^^)ここからまず保久良神社まで住宅街を黙々と歩く。お盆のせいか、住宅街はせみの声と私の歩く音しか聞こえてこない。保久良神社にも数人の登山者がいるだけだ。それにしても暑い暑い。日ごろの運動不足のせいか、たったこれだけでもはあはあぜいぜいである。(情けない…)今日の六甲山はやはりお盆のせいか、登山者も少ないようだ。緑のまぶしい山道を歩くとロックガーデンの上にある風吹岩に到達する。
 
誰もいない風吹岩 六甲稜線 西お多福山が見えた!

なんと私以外だれもいない。初めての経験である。今日は大阪方面もくっきり見渡せる。しばしの展望を楽しんだあと、雨ヶ峠へ。峠へはゴルフ場の横を通っていく。所々にゲートがある。イノシシがコース内に侵入しない為だ。この暑さの中でゴルフをする人もいないらしくゴルフ場も静かである。ここまで行動食を食べずにお茶だけで頑張ってきたがさすがにガス欠。フレンドベーカリを一枚食べる。そろそろ夕方である。うっそうとしげる林の中だと不安を覚えるくらいの暗さだ。雨ヶ峠には誰もいなかった。ここでしばらく休息する。雨ヶ峠から本日の目的地「本庄橋跡」までは20分程度だ。ゆっくり歩くと見覚えのある風景が。今年の社員旅行の時通った道だ。本庄橋跡には予想通り誰もいなかった。
 
幕営準備 今日の晩飯 六甲方面を望む

さっそくテントを張る。焚き火の跡があり、なんとまでおいてあった。(使ってくださいとの文字まであった)国立公園内は焚き火禁止のはずだけどな?(^^)あとで恩恵に預かることにしよう。ひさしぶりのテントでの幕営である。やはり山に来たら山で寝ないとなんだか満足しない。田部重治の「山と渓谷」にもそんな下りがあったことを思い出す。ウレタンマットを敷いてひさしぶりに青空と雲を見つめる。下半身をテントに入れて目を閉じるとひさびさのアルバイトに疲れたのか、いつの間にかZZZ…。
 
辛かった台湾ラーメン いわしオイルサーディン 久しぶりの焚き火

ふと目覚めると6時半!日も暮れてきたのでさっそく晩飯を作る。今日は名古屋土産の「台湾ラーメン」。辛いラーメンと口直し用のいわしオイルサーディン。お味のほどはやはり「辛い…」本来なら汗を出してるはずなのでラーメンの汁はゴクゴク飲むはずなのだが、さすがに飲めず。こりゃー失敗だ!煎茶を飲んで口直しをしていると次第にあたりが暗くなってきたので小枝と枯草を集める。トイレットペーパーを火種にして小枝と枯草に火を着けると勢い良く燃え上がる。薪をくべてその前に座る。風が強いのであまり火が大きくならないように気を使う。こんなことで六甲山丸焼けにしたら大変(^^)9時頃まで焚き火を楽しんだあと、就寝。今日は月明かりがまぶしい。

8月12日(日)
6:00。目が覚めてテントから顔を出す。雲がたくさん出ている。寝ぼけまなこで今日の目的地を考えながら朝食を作る。今日は昨晩のいわしオイルサーディンの残りとペンネである。これは定番となりつつある。朝食を作っていると川のほうから歓声が聞こえる。MTBに乗った茶髪の兄ちゃん3人組だ。「甲南女子大のほうにいきたいんやけどどっちですか?」とリーダー格に聞かれる。MTBには楽しい東お多福山コースを勧めておいた。リーダーが「タバコの吸殻ほかすなよ」と他の2人に注意していたところを見ると経験者のようだ。彼らを見送ったあと、ペンネをかきこみ出発の準備をする。すっかり晴れて雲はない。

テントの中で考えた。せっかく山に来た。もともとはテントで寝たくて来たわけだ。目的地は幕営地までしか考えていなかった。地図を見てると蛇谷北山という山が稜線手前にあるのに気づく。よし、ここに行こう。あとは引き返してもいいし、このまま東六甲を縦走して宝塚まで行ってもいいか、と決める。
 
朝だ〜 本庄橋跡の幕営地 すっかり晴れました!
土桶割峠 蛇谷北山への道 蛇谷北山頂

本庄橋跡から北へ20分ほど進むと土桶割峠に出る。ここから奥池方面は30分だ。誘惑を断ち切り、蛇谷北山への道に足を踏み入れる。予想通り誰もいない。そしてとても静かだ。俗世から離れたくて(そんな大げさなもんじゃないけど)山に入ってるのに急にさみしくなる。身勝手なもんだ。呆れながら太陽の光の届かないうっそうとした道を歩く。熊笹には朝露がたくさんついているが、まさしく私が露払いである。(^^)
暑さにへばってきたころ、ようやく蛇谷北山に到着。神戸方面と東お多福山が綺麗に見渡せた。いままで見たことがない風景だけにすこし興奮を覚えた。山頂を後に、石の宝殿へ向かう。とっても興味をそそる名前なのにこれが一体何なのか一度もこれまで確かめなかった。わくわくしながら道を歩く。あいかわらず誰とも会わない。この道は小さいupdownがはげしい。正直なめていたことを後悔する。汗でべとべとになってきたとき、神社の境内にひょいと出た。あれ?あ、これが石の宝殿?なんだ神社だったのか。改めて感激。白山神社と書いてある。境内は土木工事中らしいがいちおうお参りにいく。石の宝殿らしきものを拝む。ここからは宝塚方面の展望がなかなかよい。しばし境内で休息しながら今後を考えるが、せっかくここまで来たので宝塚まで縦走することにする。
 
蛇谷北山頂からの神戸 白山神社らしい 昭和九年の鳥居
石の宝殿?? 道路を歩きます 船坂峠でございます

境内を下りるとそこは道路だ。道路をしばし下ると太平山への縦走路への案内標識がある。ここから再び山に入る。目的地まではまだ4時間以上ある。足下に気をつけながら歩く。今回も普通の運動靴なのだ(^^)

熊笹と潅木の道をひたすら歩く。ときどき車の通る音がする。稜線を歩いていても太陽の光はあまり届かない静かな道だ。地図にはない谷への小道がたくさん走ってるので地図でまめに確認しながら歩く。船坂峠で休息。太平山の下りで少し道に迷うが、なんとか道を発見。大谷乗越で最後の道路を横切り、宝塚へ進む。

このあたりになると道はかなり歩きやすく、口笛を吹きながらいいペースで歩ける。ふと左手に社が見えた。行ってみるとここが砂山権現であることが判明!あれ、もうここまで来たのか!急に元気が出てきた。深い掘割を下るとひょいと塩尾寺(えんぺいじ)に出た。手入れのいきとどいていない寺であちこちに廃材が転がっている。ちょっと修行たりないよ・・・。ふらつきながらも灯篭の土台に腰掛けて靴下を脱いだ。ふぅ〜。よく歩いたー。
 
縦走路への降り口 我が青春の甲山が見える 興味深い樫ヶ峰
遠くに海が見えました 気持ちのいい道 砂山権現
塩尾寺の登山口 塩尾寺 宝塚は遠いぞー

しかし、本当の地獄はここからだった。ここから車道歩きを1時間しなければ宝塚駅には到着しないのだ。足はがくがくしてるのにこの照り返し。タオルを頭に被り人目を気にせずひたすら歩く。暑い暑い暑い暑い暑いー。このあたりは高級住宅街のようででかい家が多い。宝塚駅を目指して歩いているつもりであったが、目の前に宝塚南口駅への標識が出ていたのでそちらに従って下山する。坂を下りきったら、宝塚ホテル横の道に出た。自販機でミルクティーを買いガブガブ飲む。う、うまいー。汗臭い体を気にしつつもそのまま阪急電車に乗り、岡本駅で下車。JRで自転車を回収して帰宅した。塩尾寺から家に帰り着くまでが実は一番しんどかったと思う今日の山行であった。

<ミッションのまとめ>…あやうくわすれるところでしたが…
30リットルザックで1泊できることはわかった。が、装備の余裕が無さすぎた。軽量化再検討。初日は予想通りシャリばてした。2日目は休息のたびにフレンドベーカリーを一枚ずつ食べた。水は250ml飲んだ。日が照り付けていなかったことと、行程がやや緩やかだったからこの量でこなせたのかな…。



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