六甲山越 2001/02/17

社員旅行の後、有馬温泉から神戸の自宅まで雪の六甲を越えてゆく「加藤文太郎」的?山行



【日時】2001年2月17日(土)
【メンバ】腹ペコ山男 
 
行程
朝ごはん
昼ごはん 夕ごはん
有馬温泉(N屋)-魚屋道-
一軒茶屋-六甲山頂-七曲
-五助谷-白鶴美術館前
-自宅
(N屋で)
ごはん
みそしる
いかもろみ
ひややっこ
水菜とあげのスープ
ひらめと昆布
ホワイトチョコレート4切れ
缶コーヒー1本
 

3時頃「ながた園」でトンカツ

自宅
<その他持参した食料>
まったくなし。(すいません、なめてました)

とんかつ定食 作り方 評価
とくに変わったところもなく普通の食堂で食べるトンカツとおなじ。下味にも工夫はない。調理も若いバイトのようなのが作ってる。

ここの最大のウリはごはん、漬物、味噌汁がおかわり自由ということだろう。したがって客層は100%20歳代の男(肥満体の多い)だった。私は腹ペコだったがさすがにおかわりはできなかった。

ひさしぶりに量で勝負!という店に入った。ずいぶん自分の舌が肥えたことを実感!

とんかつ「ながた園」は創業21年のチェーン店らしい。神戸市内では何件か見かける。今の期間はカレーも食べ放題だった。

【山行日記】
毎年恒例の社員旅行は今年は有馬温泉で開催された。当日は朝からが降り、六甲山をまたぐ道路はほとんどがチェーン規制となったため、3人ほどが遅れてきた。宴会は18:30から始まり、カラオケ→部屋で2次会(恒例のプロレスも実施)となだれ込み、2時に就寝。

2月17日(土)
鳥の鳴き声で眼が覚める。窓からは太陽が差し込んでいる。天気はいいようだ。変な体勢で寝たので体の節々が痛い。朝風呂に行ってすっきりした後、朝飯を食べる。ごはん2杯おかわりする。朝から食欲もあり多少酒が残っているようだが体調は万全のようだ。部屋に戻って昨日の宴会のつまみの残りを拝借し登山の準備をする。
現地解散のあと、有馬名物の温泉会館に行きたいという部長を案内し私は魚屋道(ととやみち)の入り口に向かう。先頭には中高年の団体さんが歩いている。彼らの後をぼけーと付いて行くと有馬ロープウェイ口に来てしまう。いきなり予想を外し地図を広げて戻る。10分ほどで登山口を発見。ほっとするが、予想以上に雪が着いている。スニーカしか持ってこなかったことを大後悔。部長に「六甲なめとんとちゃうか?」と言われたことが頭をよぎる。しかしみんなに歩いて帰ると宣言した以上あとには引けないのだ!突撃あるのみ。
 
魚屋道の入り口 しっかり積もっている 踏み後明瞭

すでに沢山の方が歩いているようで道はしっかり踏まれている。スニーカの私はその踏み跡の上をたどって歩く。乾いた雪で歩くたびにキュキュという音が聞こえてくる。このところまったく体を動かしていなかったので軽くRUNするつもりで早足で歩く。大量の汗が吹き出てくる。いい感じだ。しかしすぐに元のペースに戻る。(^^)
 
神社横を通過 雪もこんもり 登りきると一軒茶屋だ

太陽は時々雲間から顔を覗かしている。冬独特の暗く厚い雲だ。道はあいかわらず雪でおおわれているが、時々積もった雪が枝から落ちて粉雪が舞い上がる。登山者はそのほとんどが中高年でみなさんいい装備をしている。私はヤッケの上と下は○ニクロのズボンとスニーカで完全に無謀登山者的スタイル(^^)視線がちょっと気になる。

彼らを追い抜き、黙々と歩くと神社が右側に見えた。ここまでくるとあと少しで六甲の肩にある一軒茶屋だ。車のガリガリという音が聞こえてきた。チェーンの音だ。上に上がると道路にもしっかり雪がついていた。ここから頂上まではコンクリートで舗装された道を15分ほど歩く。頂上に近づくとなにやら工事のような音が聞こえる。六甲山頂にあるNTTの建物を修復してるとのこと。となりには自衛隊の通信設備があり、つい最近までアメリカ軍の通信設備があり頂上付近には入れなかったことを思い出す。日本スピンドルのケルンの前で一休み。有馬で間違えて購入した冷たい缶コーヒーと昨日のつまみの残りのチョコレートをかじる。酒は汗と共に?すっかり抜けたようで気分は爽快。神戸の港もよく見え大型船や貨物船の大艦隊が見えた。
 
六甲の肩に出ました 頂上では通信局が工事中 神戸の街を望む
芦屋方面 六甲最高峰のケルン 大阪ドームの天蓋も見える

頂上でしばし休息したあと、一軒茶屋に戻る。神戸方面から登ってきた登山者が沢山いた。ここから私は七曲を経由して五助ダムに降り住吉方面へ抜けるつもりで、一歩を踏み出した。とたんに滑ってこける。そうなのだ。下りも雪で一杯だったのだ。3回ほど滑ったあと引き返して六甲ケーブルで下まで降りようかと考えたが、それじゃ面白くないと思い腹をくくって下ることにした。しかしよく滑る。下から登ってくる人たちも多いが彼らはしっかりとした装備でしかも軽アイゼンをきちんとつけている。こまったな。どうしようと思案してると名案が突如浮かんだ。細引きで簡易のシールを作ることが出来ると学生の時教えられたことを思い出したのである。要は摩擦が発生すればよいのだ。そこで今回旅行で使わなかった予備の靴下をスニーカーの上から履いた(^^)のだ。これがいい。なかなかいい!!フリクションも利き走るように下っても滑らないのだ。しかしすれ違う登山者から見ればただの靴下。靴を履いていないように見えるらしく皆の視線が集中するのが分かる。視線を感じながらも走るように下る。しばらくすると靴下の裏に雪が固まっているのが分かる。ぬれた布についた雪が凍りさながらアイゼンだんごのようになる。うーん、靴下のくせにいっちょう前だ。ということで命名は「靴下アイゼン」とすることに。
本庄橋の幕営地を通り過ぎて五助谷に向かう。こちらもまだ雪がべったりついており靴下アイゼンは大活躍。神戸側から登ってくる登山者のピークは過ぎたようでここからは誰とも会わない静かな山旅になる。六甲もまだまだ捨てたもんじゃない。五助谷沿いのコースを取り尾根道と合流するとあれれびっくり雪が全然ない!しばらく歩いても雪はないので靴下アイゼンを脱ぐ。アイゼンだんご?を取るために木や岩に擦りつけた為すこし裂けていた。ま、使い捨ての兵器ですね。これは。
 
新兵器」靴下アイゼン 七曲がりも雪でいっぱい 本庄橋の幕営地も真っ白
朽ちかけた道標 五助谷に入ると雪はなかった 五助ダムに到着
以前とはずいぶん変わっていた 五助ダム 五助ダムへの登り口

五助ダムはダムというもののただの砂防堰堤であるが比較的大きく、また砂が適度にたまっているのでキャンパーがよく来るところだ。今日も2組の家族連れが鍋かなにを囲んでいた。私も学生のとき、後輩たちが企画した新入生勧誘活動(略して新勧)で五助でバーベキューをしたことがある。いまを思えば山でバーベキューなんてしないのに完全な騙し勧誘だったなあ…。五助にきたのはそのとき以来であったがやはり震災や雨等の影響で地形もずいぶん変わっていた。

五助ダムから下るとすぐに舗装された道路が出てきて人家が見えてきた。。すこしほっとした。しばらく住吉川沿いに歩き、以前から気になっていたとんかつ「ながた園」でトンカツを食べたあと、さらに30分ほど歩いて自宅に帰り着いた。
 
 

おまけ:六甲山頂から撮影した神戸(動画)
 



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